さて、北○での会計を終えた僕と友人は寒空の下、二軒目を目指していた。
板橋の街並みは特徴的で、マンションなどの集合住宅の一階に飲食店がある建物が非常に多い。そのため、飲屋街とも住宅街とも異なる独特の印象がある。
行き当たりばったりで店を選んでも良かったが、下調べの時に気になった町中華に行くことにした。
店に入って、座敷に案内してもらう。座敷ってちょっと嬉しい。
飲み物を頼もうとメニューを見るとその多さに驚かされる。ソフトドリンクだけでもぱっと見20は越えてるいるじゃないかってくらい。しかも、玉露ジュースなど目を引くものがチラホラとある。
友人はシークァーサーとカルピスをブレンドしたシーカルジュースを、僕は町中華で飲ろうぜ宜しくウーロンハイを注文。

ウーロンハイは程よい硬さで嫌な焼酎臭さがなく、飲みやすい。
町中華で飲ろうぜを見てからというもの、硬ってぇーと言いたいだけでウーロンハイを飲むようになったのだが、たまに硬すぎて何も言えなくなるウーロンハイに出会うことがある。酔う分には良いのだが、正直料理には合わない。何事も程良くが一番だ。
フードは水餃子、春巻き、トロ玉マヨネーズを注文した。
まずは水餃子。

水餃子の名店などには行ったことがないが今まで食べたなかで一番美味しかった。タレが良いことはもちろん、何より餡が美味しい。ひき肉と野菜のバランスが良く、胡椒の使い方が絶妙だ。主張しすぎず、だけど確かに良いアクセントになっていて、この水餃子の美味しさの核を担っている。
続いて春巻き。

オーソドックスな餡で食べ慣れた美味しさ。揚げ物にがらしはなぜこうも合うのだろうとその美味しさを再認識させてくれる。
酒のお代わりをし、次の一皿を待つ。
お次はトロ玉マヨネーズ。

見た目は卵焼きにマヨネーズベースのソースがかかった料理だが、割ってみると中には細切れになった豚肉が入っていた。卵だけでも美味しいと思うのだが、この豚肉の香ばしさとマヨネーズソースのコクが非常にマッチする。
最後に〆として焼きタンメンを注文。

メニューにも記載があるが要は塩焼きそばなのだが、マジでタンメンを焼いて煮詰めたかのように味が凝縮しており、パンチがある一品で箸が止まらない。面はモチモチ、野菜はしゃきっとしており、食べた心地も良い。
また紅ショウガがまたいいアクセントになっている。昔は紅ショウガの味が強く感じられて料理の味が台無しになるような気がして、あまり好きじゃなかったが、今では好きだ。
〆を食べ、友人との会話に咲いた花もいよいよしおれてきた。良い頃合いだ。勘定を済ませ、店を後にした。大変おいしゅうございました。
マスターに胡椒の使い方をぜひともお教え願いたいね。それくらい塩梅が絶妙でした。
折笠倫太郎