先日、友人から連絡があり、二人でささやかながら新年会をすることになった。場所は板橋。東京に住んで6年になるが、一度も土を踏んだことのない土地だ。どんな居酒屋が軒を連ねているのかワクワクを胸に仕事終わり、板橋へ向かった。

友人と落ち合い、ぶらぶら歩きながら、入る店を選ぶ。特に示し合わせなかったが相手も僕もある程度候補の店を調べていたので、お互い気になっていた北○という店に行くことになった。

店に入ると中は相当混んでおり、予約していなかったが運良く席に案内してもらえた。

まずは飲み物の注文。僕はやはり一杯目は生ビール。友人はウーロン茶。

飲み物が来るまでの間に、料理を決める。刺身が売りらしいので本日の刺身の中から友人の希望で鯵をチョイス。個人的マストバイもつ煮、本日のおすすめからカレイの唐揚げ。それに三ちゃんチーズなるものを注文した。梯子酒の予定なので、がっつり行きたい気持ちを抑えて、軽く。

飲み物とお通しが出てきた。

冬でもキンキンに冷えた一杯目のビールは格別だ。そして、お通しのおでん。これがまた美味しい。大根、さつま揚げ、こんにゃくにしっかり味が染みており、味にわざとらしさがない素直な美味しさ。思わず一瞬で食べてしまう。

友人と年末年始のどう過ごしたかなど、近況の報告をしながら談笑していると、鯵の刺身が来た。なんと姿造り。別に姿造りだからといって味が変わるわけではないのだけれど、どこか嬉しい。

鮮度良く、臭みや嫌な塩っけもない美味しい鯵の刺身。諸説あるが味が良いことから「アジ」と呼ばれるようになったことにも頷ける。

お次は、カレイの唐揚げ。

火が通り過ぎておらずふっくらした身で、薄味なような気もするが、それによってカレイ本来の身の旨味を存分に堪能することができる一品だった。

また、一緒に出てきた紅葉おろしとポン酢をつけると良いアクセントになって、一段と美味しくなる。

以前、甲府を訪れた際にお邪魔した居酒屋でだし巻き卵を注文したところ、大根おろしの他にガリが添えられて出てきたことがあったが、なぜ他の店でも出さないのだろうと思うほど、美味しかった。こだわりのある居酒屋では、時にこのような今まで知らなかった美味しい組み合わせに遭遇することがあり、食の楽しみを広げてくれる。

続いて、もつ煮(写真撮り忘れ)。もつの他に大根、にんじん、こんにゃく、豆腐が入っており、味噌仕立てでよく味が染みている。非常に美味しい。

北国出身の僕にとって、居酒屋のメニューでもつ煮やもつ焼きはあまり馴染みがない。聞くところによると東京発祥らしい。また、店によって味付けやもつの部位に特徴があり、できるだけ注文するようにしている。もつ煮は東京を代表する居酒屋フードだ。

最後の三ちゃんチーズが来る前に、飲み物の追加をした。

https://dodeshow.doorblog.jp/archives/82393157.html ⇦こちらのブログを拝見した時に気になっていた牛乳ハイを注文。正直、焼酎と牛乳は合わないだろうと思っていたのだが、美味しい。そこはかとなく焼酎のアルコールっぽさはあるものの嫌な感じがしない。むしろ普通に美味しい牛乳を飲んでいるようだ。

酒が飲めない友人に牛乳ハイの美味しさを語っていると、最後のメニュー三ちゃんチーズが出てきた。

見た目はチーズがかかった何かで名前からしてもどんな料理か想像がつかない。とりあえず、取り分けようとスプーンで掬うと、中からじゃがいもと赤いつぶつぶしたものが出てきた。明太子!思わず声を出してしまった。なんて背徳的な料理だろう。蒸したじゃがいもにチーズをかけるだけで美味しいのに、それに加え、明太子なんて。

食べてみると、チーズのこってりとした味わいと明太子の旨味、マヨネーズのほのかな酸味がじゃがいもをより一層引き立てている。美味しい。牛乳ハイが非常に合う。

もう少しこの店の料理を堪能したかったが、当初の予定通り二軒目に行くことにし、惜しい気持ちを胸に会計。

美味しゅうございました。

後編へ続く

三ちゃんチーズ、じゃがいもへの感謝の気持ちを禁じ得ないね。

折笠倫太郎

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